■屋根再考
新建材の発達により、屋根は薄く軽く、という認識が近代以降の潮流になり、茅葺きや瓦葺きは手間やお金がかかる、壊れやすい、というイメージがつきまとうようになった。しかし本当にそうだろうか。屋根は魅力的な風景を生み出すだけでなく、住まいを守り、人々の暮らしを守り、豊かな文化をつくってきた。茅葺きや瓦葺きがつくる風景と性能の魅力から、「屋根」の役割を再考する。ASIN: B082PPZTNH
【特集】屋根再考
風雪に耐えるもの 文=堀部安嗣第一部 茅葺き
茅葺きの家に暮らすこと 東邸 監修=岡祐紀+富田晨 茅葺き=美山茅葺 インタビュー 美山という場所で紡ぐ未来 美山茅葺/中野誠・岡祐紀 茅葺きの可能性を拡げる「茅壁」 ilou 茅葺き=くさかんむり/相良育弥 インタビュー 挑戦を続ける茅葺き くさかんむり/相良育弥 茅葺きが繋ぐ、生き物の輪と里山文化 安藤邦廣第二部 瓦葺き
瓦の産地を訪ねる 淡路瓦・大栄窯業 瓦屋根の下にある、人と人の繋がりを取り戻したい 大栄窯業/道上大輔 屋根を葺くしくみ―瓦葺きと茅葺き― 文=石川廣三 地元にある素材でつくる住まい ・淡路島の家 設計=ヒラマツグミ一級建築士事務所/平松克啓 能登瓦の風景のなかに佇む住まい ・アテイエ 設計=能登デザイン室/奈良雄一 美しい佇まいと暮らしやすさを両立する街中の住まい ・南荻窪の家 設計=堀部安嗣建築設計事務所 シリーズ 登録有形文化財のこれから 第1回 38mの長屋門を人が集う情報発信の場に ・信岡フラットミュージアム 設計=大角雄三設計室 信岡家に継承される地域への奉仕の精神を現代のかたちに 文=藤田盟児 森と人と建築と 第13回 フィンランド森のレイヤーの教え 企画・監修=落合俊也 生態系に建築のレイヤーを 文=落合俊也 INTERVIEW WITH Virpi(「フランツィアの森」11代目農園主) 研究室からフィールドへ 第42回 つくばプロジェクト 大越邸 法政大学デザイン工学部建築学科 赤松佳珠子研究室 連載 INTERIOR -Light, Airy, and Playful- 第10回 Treehouse MIKI TAKASHIMA 講演会レポート 西久保毅人・ハタノワタル 「手ざわり・目ざわり・足ざわり―弱くて強い素材、強くて弱い建築で目指す僕らの未来」 書評 『絶望の林業』(新泉社、2019年) 文=髙木正三郎 イベント・ニュース プロフィール 次号予告