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内容紹介

雨仕舞を、機能をクリアしつつ美しく見せるには?

谷口吉生/内藤廣/ズントーなど、国内外全39の優れた雨仕舞のデザイン。
機能と見せ方がうまく両立された先行事例を、断面詳細図・屋根伏図などの豊富なスケッチと、「きる」「みたてる」など7つのデザイン手法で解き明かしています。
設計時に後回しにされがちな雨仕舞を、デザインに活かすためのヒントが満載の図集です。

ISBN: 978-4-7615-2751-8

★目 次★

1部 基本編

1章 雨仕舞の役割

雨は建物外部で処理する
ファサードを決定し景観をつくる雨仕舞
先人がつくった楽しい雨仕舞の世界

2章 雨仕舞のデザイン手法

7つのデザイン手法:うける/きる/みたてる/そわす/おどる/かくす/つなぐ

2部 事例編

3章 文化施設 23

1 八代市立博物館 未来の森ミュージアム(伊東豊雄)
─アーチ屋根の谷樋を活かした、ロート状の受け桝
2 牧野富太郎記念館(内藤廣)
─大屋根を軽やかに見せる竪樋
3 下館市立図書館(三上清一+益子一彦/三上建築事務所)
─軽やかな列柱のような竪樋
4 葛西臨海水族園(谷口吉生)
─ガラススクリーンの一部として建物に溶け込む雨樋
5 群馬音楽センター(アントニン・レーモンド)
─折板構造を活かした開放樋
6 市村記念体育館(坂倉準三)
─バットレスのダイナミックな樋
7 森の学校 キョロロ(手塚貴晴+手塚由比)
─時とともに変化するファサードをつくる雨筋
8 国立博物館 東洋館(谷口吉郎)
─内勾配の屋根により柱にかくされた樋
9 海の博物館(内藤廣)
─切妻屋根のシャープさを阻害しない呼び樋と竪樋
10 鈴木大拙館(谷口吉生)
─宝形屋根から滴る雨を視覚化する鎖樋・開放樋

4章 教育施設

1 愛知県立藝術大学講義棟(吉村順三)
─跳ね出した建物に走る曲がりのない竪樋
2 金沢工業大学(大谷幸夫)
─シークエンスのアクセントになる切られた竪樋
3 ふじようちえん(手塚貴晴+手塚由比)
─大雨でも適切に流す、空間をつなげるガーゴイル
4 栄光学園創立70周年事業新校舎(日本設計・大成建設一級建築士事務所 設計共同体)
─丁寧に接続された内樋・桝・呼び樋・竪樋
5 千葉大学ゐのはな記念講堂(槇文彦)
─建物の荘厳さを強調するV型桝
6 東京工業大学70周年記念講堂(谷口吉郎)
─コンクリートの薄い水平ラインを活かす竪樋
コラム 上野寛永寺 大屋根を美しく見せる象の鼻

5章 オフィス・公共施設

1 AKIHABARA KADAN(atelierA5)
─熱負荷を低減する立木の鎖樋
コラム 大鳥居神社 鳥居をモチーフにした?2本の独立樋
2 パレスサイドビル(日建設計 林昌二)
─分節によりメンテナンスが容易になったロート状竪樋
3 安曇野市役所(内藤廣)
─かきこんだスラブに配される角錐台の竪樋頂部
コラム 待庵 宙を走る竹樋
4 コープ共済プラザ(日建設計)
─緑のカーテンをつくる鎖樋
5 YKK80ビル(日建設計)
─雨を導くY型アルミ押し出し型材
6 フォーラムビルディング(谷口吉生)
─アウトフレームによる驚異的な寸法の雨の処理
7 長沢浄水場(山田守)
─RCの柱に打ち込まれた鋼管の竪樋
8 ジョンソン・ワックス社本社(フランク・ロイド・ライト)
─構造と一体化した樋
9 瞑想の森 市営斎場(伊東豊雄)
─屋根の凹凸による内部空間の豊かさをひき立てる雨の処理
コラム 桂離宮・月波楼 竹樋と木製角錐台の接合ディテール
10 TRIAD(槇文彦)
─樋をつくらないシンプルな雨の流し方

6章 住宅

1 マグニー邸(グレン・マーカット)
─効率よく雨を集める2枚の大屋根と谷樋
2 フレッチャー=ペイジ邸(グレン・マーカット)
─雨の重要さを体現した貯水タンク
3 ルイ・カレ邸(アルヴァ・アアルト)
─軒先をすっきり見せる開放樋とガーゴイル
4 サラバイ邸(ル・コルビュジエ)
─雨を視覚化し、ファサードを動的にするガーゴイル
5 グガルン・ハウス(ピーター・ズントー)
─軒のシャープさを際立たせる開放樋
6 リヴァ・サンヴィターレの住宅(マリオ・ボッタ)
─手摺スリット壁に突き出るクチバシのようなガーゴイル
7 コスモ・ザ・パークス調布多摩川(山本堀アーキテクツ・三輪設計)
─フレームを構成し、建築に溶け込む化粧雨樋
コラム 金沢足軽資料館 竹の竪樋と木製呼び樋のディテール
8 シュレーダー邸(ヘリット・トーマス・リートフェルト)
─近づかないと分からない巧妙にかくされた樋
9 サザンハイランドの住宅(グレン・マーカット)
─ 1枚の大屋根で効率よく雨を集める
10 house A(青木淳)
─ハゼでつないだフラットな屋根と壁面に雨を流す
11 小出邸(堀口捨巳)
─工芸品のような緩いカーブの樋支持材
12 ヌーヴェル赤羽台6・7号棟(山本堀アーキテクツ・みのべ建築設計事務所)
─既製品を活用した軽やかな雨仕舞
13 ヌーヴェル赤羽台11号棟(遠藤剛生)
─樋を納めるGRCマリオンと樋をすっきり見せる中継ドレイン

おわりに
著者紹介

堀啓二

山本堀アーキテクツ共同主宰、共立女子大学家政学部建築・デザイン学科教授。
1957年福岡県生まれ。東京藝大建築学科卒業、同大学院修了。同大学で助手を経た後、1989年に山本堀アーキテクツを設立。2004年からは設計業の傍ら、共立女子大学に勤務。一級建築士。著書に『断面パースで読む住宅の居心地』(彰国社2010)、『名作住宅から学ぶ窓廻りディテール図集』(オーム社2016)など。現在、タニタハウジングウェア(雨樋のメーカー)のウェブサイト「雨のみちデザイン」で「雨のみち名作探訪」「流し・納めるディテール11章」を連載中。
主な作品に、大東文化大学板橋キャンパス(共同設計、日本建築学会作品推奨、東京建築賞東京都知事賞)、プラウドジャム神南(グッドデザイン賞)など。
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